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ウ゛ァンパイヤ…それはこの世の者じゃない……
ウ゛ァンパイヤ……それは血に飢える者………
獲物の血を吸い生き続ける………
それがウ゛ァンパイヤ……
母が昔よく読んでくれた本に書いてあった事
「真里ちゃんはウ゛ァンパイヤって本当に居ると思う?」
毎回この本を読む度に聞いてくる……
「真里は居ると思う!」
私は毎回こう答えていた………
「そうね…ウ゛ァンパイヤは実在するのかもしれないわね……」
何故か母の顔が一瞬だけ悲しそうな顔をした気がした………
「真里ちゃん………あのね母さんがいなくなったら……………………ね」
「何ていったの?」
あの時……母は何を言いたかったんだろう
そして……母の誕生日……
「お母さん…?」
学校から帰ってきたら母が血まみれになって倒れていた
「母さん!!……ねぇ……うっ…」
私は涙を必死でこらえて近所の友達に助けてもらうために立ち上がろうとしたが足に力がはいらない…
「まーちゃん!……遊びに………って…」
「雪野ちゃん……ねぇ…母さんが起きてくれない…」
私は理解したくなかった……
母が死んだなんて
「そうえば…あの子のお母さんって身内が居ないんですって…」
「まぁ…どうするのかしら……」
はぁ……
母の葬儀に来ていたおばさんがコソコソ何かを話していた……
「おい……」
「なんですか?……」
誰だろう
かっこいい……
「お前…神崎真里か?」
何で名前知ってるんだろ……
「これから住む場所あるのか?」
住む場所………
あっ…
「な…無いです……」
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