山の幸を

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「今日は箱根の貧弱荘さんにおじゃましております。お、さっそく運ばれてきました。女将!これは何でしょう?」 「はい、タケノコモドキと呼ばれる、この地方で採れた野菜でございます。醤油と生姜でお召し上がりください」 「ほう、タケノコモドキですか」 「はい、食感がタケノコに似ていることからそう呼ばれています」 「そうですか・・豆腐にしか見えないんですが。これは女将、冷奴で?」 「そう・・でございますね。まぁ、タケノコモドキを使用した冷奴といいますか・・」 「・・じゃあ実際に頂いてみましょう」 「どうですか?タケノコモドキは」 「・・全然似てないです。おや、女将、これは?」 「霜降り和牛の蒸し焼きでございます。お熱いのでお気をつけください」 「ほう、頂いてみましょう」 「どうですか」 「全然熱くないです」 食い違いん坊 万才!
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