好きな人

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「…………はは」 四ヶ月前の事を思い出して、少し悲しくなった。 まぁ。あんな風に言ってた彩菜のおかげで、進路を決める事が出来たんだけど。 それはまたの機会に。 ドリンクを作り終えて、急いでグラウンドに持って行く。 ギリギリ、休憩時間には間に合ってホッと息をつく。 「じゃあ、今から水分補給して。終わったら、ゲームやるから」 部長の荒木が部員たちに声をかけて、練習が一旦終わる。 「お疲れ」 タオルを部員たちに渡しながら言っていると、陽向が来た。 「陽向。お疲れ様。はい、タオル」 「ん」 サッカーの事を考えてるのか、真剣な顔をしながらタオルを受け取る。 あたしの事なんて全く見ないけど、近くにいられるだけで満足してしまうあたしは本当にバカだと思う。 「永澤ー」 「あ、はいはい」 荒木に呼ばれて、ジャージとタオルとドリンクを持って行く。 「どうぞ。お疲れ様」 寒い冬なのに汗をかいてる荒木。 なぜジャージが必要だったんだろうか? いくら汗が引いて寒いからって、そこまでじっとしてないでしょ。
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