好きな人

4/24
前へ
/83ページ
次へ
まぁ、部室には用があったから別にいいんだけどさ。 「…最近、物忘れ多くない?」 つい最近だって、ジャージ忘れてたし。 後、昼休みに顧問から預かった練習メニューの紙まで忘れていた。 あれはさすがに焦った。 メニュー忘れるなんて、バカなんじゃないかな。 「えーっと…。タオルとボトルと…」 部室に着いて、練習に必要な物を揃えて行く。 「後は、ジャージか」 部室の真ん中に置いてあるベンチには何も置いていない。 て事は、ベンチの両脇に並べてある個人ロッカーの中かな? 「失礼しまーす」 申し訳なさと言った感情は一切無く。 思いっきり開ける。 「あ、あった」 ぐちゃっと丸められたジャージがロッカーの中に入っていたから、それを取り出してタオルのカゴの中に入れる。 「よいっしょ…」 カゴを持ち上げると意外と重い。 ボトルとか空なんだけどなぁ…。 重い原因が分からずに、部室を出る。 校舎にかけられてる時計を見たら、十分を過ぎていた。 「やばい!ドリンク作らないといけないのに!」 慌てて走り出す。 あー、本当に重い。 もう既に休みたいよー。
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加