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『もしもし』
「彩菜?!ねぇ、聞いて!陽向がプロに勧誘されたって!あたし、どうしたらいいのかな?」
『は?森脇が?へー、凄い』
「凄い、じゃなくてさ!あたし、大学どこに行けばいいのかな?!」
中学は同じ学区内だったから特に考えて無かったけど、高校も同じがいいと陽向を追いかけた。
だから、大学も同じようにすればいいと思ってたのに…。
「プロなんて、あたし無理だよ」
『だろうね。当たり前だよ』
「ねぇ、彩菜。どうしたらいい?」
『……さぁ。まぁ、あんたは頭いいんだから、どこへでも行けるでしょ。入れる所に行きなよ』
「陽向と一緒がいいのー…!」
ほとんど半泣きの声で彩菜に縋ると、
『少しは自分で考えろ』
と辛辣な言葉を舌打ちをしながら言い捨てて、通話を切られた。
「あ、あやなぁぁー…」
携帯に向かって、情けない声を出すあたし。
こんな冷たい人があたしの親友の櫻 彩菜である。
とても頼りになるお方です。
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