15人が本棚に入れています
本棚に追加
「涼子は慎重に行動するべきだって言いたかったんだよ。そうだろ涼子?」
直人は言って涼子を見た。
涼子はうなづいた。
「友明だって涼子の性格知ってるだろ?そんなにまくし立てるように言ったら反論出来ないよ」
「それは……ごめん言いすぎた」
友明は涼子に謝り壁際に下がる。
「とりあえずこの部屋を徹底的に調べる。何も見つからなかったら、操作盤を操作してシャッターを開ける。それでどう?」
直人は言って五人を見た。
それぞれがうなづき、部屋の四方に散らばる。扉、部屋のすみ、壁などを調べていくが何かが見つかることはなかった。
再び操作盤の前に集まった五人は、それぞれの腕に付いている端末を操作盤の穴に差し込んだ。
赤いランプが点灯した。
お互い顔を合わせうなづく。
スイッチに手を置いた。
「よし押そう」
直人の相槌と共に、スイッチを押した。
六つの赤いランプが緑に変わる。
鈍い音と共に長方形の操作盤が振動する。
操作盤の左上部から板のような物がせり出して来た。
ゆっくりとせり出した板はやがて全貌を露わにした。
それと共に操作盤の振動も止まった。
最初のコメントを投稿しよう!