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続いて首に手をかけた。硬く冷たい感覚。首輪のような物が巻きついているのが分かった。
何だこれは?
直人は首輪に手をかけた。力を込め必死に外そうとするがビクともしない。
同じ要領で時計のような物にも手をかけるが、こちらもビクともしなかった。
直人は諦めると立ち上がり、扉に近づいた。
丸いドアノブの鉄製の扉だ。
ノブに手をかけるが思い止まり手を離した。
何が起こっているか分からない状態で、うかつにそこら辺の物に触るのは、危険だ。
電話がある。直人は思い出したかのように、胸ポケットに手を入れた。
携帯電話があるはずだった。だがそこには何もなかった。
煙草にライター財布もない。
直人は再びベッドに腰を下ろした。
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