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その女は直人の知る人物だった。
小林明恵。昔から付き合いのある幼なじみだ。
「明恵!」
知った顔に驚きながらも直人は声を発した。
「直人!」
明恵が近づいて来る。
「ここどこ?」
明恵は周囲を見回した。
「俺にも分からない…目が覚めたらここにいた」
「いったいなんなの?」
明恵は言うと直人に視線を合わせた。
「なにそれ?」
直人の首に視線が移動する。
「分からない。気付いたらついてた。明恵も同じやつ付けてるよ」
「えっ?」
明恵は首に手をかける。
「何なのよこれ?もう、最低」
明恵は言って直人と同じように首輪を外そうとした。
首輪は外れない。
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