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「この度はおめでとうございます。お噂は、すみ江さんを通じて両親から聞いていました」
「いえ…、こちらこそ、ご両親にはいつもお世話になっています」
「いえいえ、こちらこそ。こんなに素晴らしい式場をご紹介頂いてーーー」
すかさず挨拶をし出したコイツに、修也さんも歳上ながらも敬語で丁寧に返す。
……ん?
今、ご紹介って言ったよね?
しかも、お母さんのことを『すみ江さん』だなんて、名前で呼んでるし……。
昔は、『おばちゃん』だった癖に。
頭にふと、コイツに名前で呼んでもらってキャーキャー言うお母さんの姿が浮かんだ。
そうやって、煽てて周りを自分のいいように懐柔する。
そう言う所は、昔から本当に嫌味なくらい上手いと思う。
「お待たせ。
修也!来てたの?」
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