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一時間目の授業は二週間後に控えた歓迎式典とやらの準備である。
正確には係を決めることである。
更に訂正を入れると今日1日この予定であった。
いつにもまして盛大にやろうとする学校側の思惑などお構いなしに和気あいあいと話していた。
一時間目のチャイムがなると壇上に二つ隣の席の不知火が歩いていく。
その様子を夢うつつに眺めていた。
いかにも細く165程度の身長のその身体からは何故か威厳が感じられた。全般的に能力に興味がない天居眞樹は彼の能力を知らない。
不知火は少年警邏に所属するはっきり言ってエースである。天居眞樹がそれを知るのはもう少し後の話である。
不知火を中心として話が進んでいく。天居眞樹は適当に制作班に入っておく。理由はサボれそうだったから。
他に9人が制作班へと回った。クラスの半分制作班なのだから、大掛かりであることがよくわかる。
「今年は特大イベントにするらしいからみんな頑張ろう!!」
不知火がそんなことを言った。
「御三家が飛び級で入学するらしいから!」
…よからぬことまで言った。
「高一に」
同学年だった。
そのとき眞樹の顔は放送禁止であり、記載することを避けておく。
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