第零章

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「やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁ!!」 森の中にまた悲鳴が響く。 「畜生!またやりやがった!」 男は叫びながら走った、暗い暗い森の中を走っていた。また一人、一人と同僚が消えていく恐怖に怯えながら。いつかその番が回ってきてしまうのではないかと怯えながら。 男は迷っていた。どこに走ればいいか分からずに。闇雲に走り、仲間たちが無念や肩に大きな傷をおって死んでいったのを見せつけられながら。 「畜生!こんなもんみたくねぇよ!」 死体はみな羽織を羽織らされていた。それは皆警察が羽織るべき羽織。 少々説明をさせていただくが、この世界の警察はどちらかと言えば「新撰組」みたいな者と受け取っていただきたい。また「能力」の強さによって階級がきまり、警察としての羽織が配られる。 この男は羽織を着ない。隠密機動隊の一員であるから。この他に少年警邏隊などもあるのだがその話はまた今度にする。 今日は、隠密機動隊の確認した「違和感」を調査しにきた、はずだった。 仲間たちは死んでいった。いや、ある男を見つけたところで殺されていった。 「上層部も一人いたのに!何でこうなった!いや、まだ死んだ訳じゃ…っ!」 だが、不幸なことに男は見てしまった。走り回っている内に戻ってきてしまったらしく。 「う…うわぁぁぁぁぁぁ!!」 そこで今回の作戦の隊長だった人間は無残に死んでいた。 首の上からが無くなった姿で――
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