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「なめやがって…!」
「事実だろ。」
男は自分の肩に刀を置いた。対照的に警官は9mmの護身用の銃を取り出す。だが、
「ハハッ!楽しそうだなぁ!アァ!?それで俺と殺りあおうってか!」
男はむしろ楽しそうに笑い始めた。その笑い方の余裕さに警官は悪寒を覚える。いつの間にか銃を掴む右手は汗にまみれていた。
「(落ち着けばいける…。俺は今回の任務の三番目。まだ奥の手も今回の部隊にゃあ教えちゃいねぇ。やれる…。)」
警官は一度目を閉じリラックスする。その様子を男は物珍しげに見つめる。
「(いけるっ!)」
警官は突然目を見開き銃口を前に向ける。つまり男の顔のど真ん中へと。引き金を引いた。警官は銃の反動に手を振るわせる。その反動で目まで瞑ってしまう。
「(くそっ。まだなれてねぇな。だが、反応がっ――!!)」
警官の想像とは真逆に男は口が引き裂けるように笑っていた。
「不意打ちはねーだろぉ。ド悪党が。まああんなもん銃口ちゃんとみてりゃあかわせるレベルだよ。しかし、サプレッサーはねぇな。音聞こえねーじゃん。」
そこまでみた上でなお男は笑う。
「人を殺しといて善人気取りか…。」
「ちげーよ。てめぇらは何にもしねぇだろぅ。俺達はちょっと過激なヒーローチャンなわけ。」
いかれてる。警官はそう感じて再び銃を向ける。
「もういっか。んじゃあ第二戦?スタートォ。」
間抜けな声で男はそういうと一気に間合いをつめにくる。
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