第零章

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「相変わらずパスパスパスパスとぉ!あたらねぇってわかんねぇかなぁ!」 男は銃弾をかわしながら近づいていく。 「てめぇらは何をしようとしてる!なにもんだ!」 台詞とともに銃弾をはなつ。いつの間にか目の前まで近づいていた男はこれを体を思い切り左に踏み出すことでかわした。 「捕まえて聞き出してみろよ。」 踏み出した勢いで警官に刃をむけた刀を思い切りふりきろうとした。が、それは警官の持っていた拳銃の背で受け止められた。銃口はちょうど男の顔をむいていた。 「チッ」 男は軽く舌打ちして刀の刃を返した。だが刀は空を切る。警官は大きく後ろに下がっていた。そこでようやく男の頬に血が流れていることに気づいた。 「あーあ。完敗だよ。血ィ流しちゃったよ。」 「まだ捕まえてないだろう。本領はこれからだ。」 そういって地面に一発の弾丸を放った。 「ハァ?なにやって―――ッ!!」 男の疑問は自然と焦りと憤怒へ変わった。警官が放った銃弾を中心として六角形の青色の光が発生していた。 「これが俺の「能力」だよ。」 「魔術系の拘束術式ってとこかぁ?」 「御名答。俺のそいつは刀程度じゃきれねぇぞ。隕石でもぶつけてみるんだな。」 「警察にはお誂え向きってか。ハッ、油断したよ。」 そう言いながらも男は笑い続けていた。 「…?何が面白い。」 「いやぁ。馬鹿らしすぎてさぁ。」
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