起きたらそこに、奴がいた。

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「……まさか……いやそんな事はない筈なんだ。」 何かを呟くオリオンに私は頭をひねった。 とりあえずオリオンを無視して自分の名前を見るとチャロと書かれていた。 全身の傷からして、私は事故に遭い入院したのだろう。 とりあえず日付を確認しようと鞄を探そうとベッド付近に鞄がないか探ろうとした時だった。 「っ…つ~」 「い…ったっっっっ!?」 腕の痛みが静電気のごとく走った。 ……そういえば、オリオンと私は同化しているから、当然同じ痛みが伝わる事を私は思い出した。 「何だろこの痛み……」 「怪我だよ。どうしてだか、事故ったようだから、私はここに居るんだろうな。」 動けない程ではないが動こうとすれば、少し痛む程度だ。 「キミは至って冷静だね。」 何故かオリオンに感心されたが、どうしてだろう。  
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