カミサマ

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ある日、美沙子は全裸で僕の目の前に現れた。 傷だらけの体でがりがりだった。 見てすぐにわかった。 あぁ、この人間は同じ人間に見捨てられたのだなと。 憐れみはあれど同情は止めておいた。 僕には僕なりの礼節がある。 「カミサマ、私はどうすればいいんだろう。学んだ学問も料理も畑仕事も、今の私には無意味だよ」 僕は美沙子をどうにかしなければいけないと思った。 恋愛感情とか友情とかそんな甘ったるいものじゃない。 僕はカミサマだ。 でもカミサマと呼ばれてるだけで実際にこの世界を変えることは不老不死の僕でも難しいだろう。 ただ、美沙子はもうすぐ消えてなくなりそうな雰囲気を醸し出していた。 僕はその日、カミサマをやめた。
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