第二話 誘う輪

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縄はまだ揺れていた。 いや、揺れているというよりも、蛇がのたうち回っているような 生物的な動きだった。 その光景に、私はピクリとも動けなかった。 やがて、縄はものすごい速さで、天井に吸い込まれるかのように 消えてしまった。 その日は、一睡もできなかった。
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