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その日は泣きながら帰りました。
「自分は音楽をやっちゃダメなんだ」
その時は本気でそう考えました。
そして途中、トランペットの重さにすら腹が立っていた僕は、
持っていたトランペットのケースを橋の上から
思いっきり川へ投げ捨てたのです。
ケースはそのまま、真っ暗な川の中へと沈んでいきました。
帰宅後、母親からは怒鳴られ、
父親からは顔が真っ赤に腫れるぐらい殴られました。
それ以来、僕は音楽とあまり関わらない生活を
送るようになりました。
学校での音楽の授業も適当にやりました。
吹奏楽部の部員と廊下であったりすると、
嘲笑われたりもしましたが、ひたすらに無視しました。
そうして月日が過ぎていき、高校三年生になったある日の夜。
自分の部屋で期末テストに向けて勉強をしていると、
外からトランペットを吹く音がしてきました。
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