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久しぶりその音に最初は不快感を覚えたのですが、
聞いている内に背筋が寒くなってきました。
そのトランペットが奏でているのは、『夜空のトランぺット』
しかも、その吹き方のクセ、息継ぎの間合いは、
まぎれもない僕のものだったのです。
窓を開けて、外を見渡しても、誰もいません。
ただただ、トランペットの音色だけが聞こえてきました。
突然、一階の電話が鳴りました。
同時に、トランペットの音色もピタリと止んだのです。
戸惑いながらも一階に降り、電話に出ると、病院からでした。
父親が勤務先で倒れ、危篤状態だと言うのです。
慌てて病院に駆けつけると、父は既に亡くなっていました。
心臓発作だったそうです。
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