朝日と夜と不安定な世界

8/11

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「はぁ……」 『どうしたの、溜め息なんかついて』 「あいつと俺はあまり気が合わなくてさ」 『まあそうだろうね』 「いくら冗談でも、毎日馬鹿にされるのは許せないんだ」 『そう言えばいいじゃない』 「言える訳ないよ、言う資格ない」 「……あいつはたぶん、僕のこと好きじゃないよ」 『かもしれないね』 「だけどもしも友達だって思ってくれてるのなら、あいつのこと好きになれないことを申し訳ないって思うんだ」 『その気持ちは私にはあまり理解できないかなぁ』 「それが正常だよ。だから僕には資格がないんだ」 『……馬鹿みたい』 「ねえ、君はさ」 「僕のこと嫌いにならないでいてくれるのかな?」 返事はいつも返ってこない。 僕の思考はそこで停止する。 こんなとき、君は何て言うのだろう?
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加