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こっちの世界でも動物に好かれるのは変わらないみたいだ、などと考えながら服を着る。
「これからどうしよう」
仲間ができてすぐなのにこれはどうかと思ったが、やはり街がどこだかわからない。
「街がどこだか知ってるか?」
と、ユニコーンに聞いたが、
「ブルブル」
と一鳴きして、首を左右に振った。
だよなぁ。
ユニコーンって珍しそうだもん。
街に行ったって捕まっちまうだけだろうし。
俺はユニコーンの背には乗らず、一人と一頭で当てもなく歩いていると、遠くから、
ドオォォォン
という音と地響きが聞こえ、続いて
グギャアァァ!
という何かの鳴き声らしきものがきこえた。
俺とユニコーンは数秒顔を見合わせると、俺はユニコーンの背に乗り、直後ユニコーンは音の方へと走り出した。
流石はユニコーン、めちゃくちゃ早ぇ。
油断してると振り落とされちまいそうだ。
そうして、若干の危機を感じながらの数十秒後、現場に辿り着いた俺は再び驚き、思わずこう口に出してしまった。
「……流石異世界」
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