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そこにいたのは立ち上がって威嚇している全長20m以上のドラゴンと、いかにも冒険者です、といった風な服装をした40代前半位のオッサンだった。
まずは状況を確認するために、オッサンから話を聞く。
「おい、オッサン!なんでこんな事になってんだ!?」
すると今までこちらに気づいていなかったのか、俺の声に一瞬驚いた後、
「俺にもわからん!ここらを通ったらいきなりこいつが出てきたんだ!」
それを聞いてドラゴンの方を見ると、何故か違和感を感じた気がした。
何故アイツは今の間に何もしなかった?
・・
そもそも何故アイツは人間相手に威嚇なんてしていたんだ?
……っ、そうか!
違和感の正体がわかった。
あのドラゴンは焦っていたんだ。
理由はわからないが、ドラゴンが焦っている、という事を見た瞬間に察知できた。
ドラゴンみたいな強い生物が焦りながら威嚇する理由なんて一つしかない。
「オッサン!ここは俺に任せてアンタはここから離れてろ!ユニコーン!お前もそこのオッサンと一緒にいろ!」
理由がわかれば何とかなる。
その前にアイツを遠ざけておく。
「だ、大丈夫なのか!?」
「ああ、良いからさっさと行け!」
「わ、わかった!こら、引っ張るな!」
オッサンはユニコーンに引きずられながらも、とりあえず見えない所まで離れて行った。
さてと、上手くいってくれよ?
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