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「さて、すまなかったな」
まずはドラゴンを落ち着かせる為に、声をかけながらドラゴンの方へと歩く。
「あの男も知らなかったんだ。まさか近くでお前の子供が生まれそうになっているなんて」
「!!」
ドラゴンは驚いたような素振りを見せたが、まだ警戒を解いてはくれない。
「あの男にも、近くの街の人間にも、このあたりには近づかないよう言っておく。だから今日の所は許してくれないか?」
「グルゥ……」
ドラゴンは少し戸惑った様子だったが、一度頷くとその場を離れていった。
ふぅ、何とかなったか。
さて、アイツらを迎えに行きますかね。
ユニコーンとオッサンの所へ向かうと、
ユニコーンは大人しく座っていたが、オッサンは落ち着かない様子でウロウロしていた。
「何やってんだよ、オッサン。かなり怪しいぞ?」
「! お前、無事だったのか!?」
「ああ、任せろっつったろ?それより、これからはあの付近には近づくなよ?あのドラゴンの子供が孵りそうなんだ。だからあのドラゴンも襲ってきた」
「そうだったのか……」
「この事を近くの街の住人にも伝えて欲しい。できるか?」
「わかった。任せろ」
オッサンの返事も聞けたので、これで一件落着だな。
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