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「ところで、お前は一体誰だ?ユニコーンを連れてる事にも驚いたが、ドラゴンの子供の事まで見抜くなんて」
「俺か?俺はリュウ・ベルージュ。ただの旅人だ。このユニコーンとはさっき出会って……」
ふむ、いつまでもユニコーンじゃあ不便だな。
「よし、お前は今から”フュニ”だ。改めて宜しくな!」
そう言ってフュニの頭を撫でる。
フュニもそれを了承したのか、一声
「ブルル」
と鳴き、俺の手を舐めた。
ここでかねてからの懸念事項を解決しようと、このオッサンに聞いてみる。
「なあ、此処から一番近い街ってどこだ?そこに行きたいんだが……」
「それならアリー王国の城下町だな。案内したいが、良いのか?ユニコーンなんて連れて城下町を歩いたら、すぐに貴族に目を付けられちまうぞ?」
ああぁぁー…………。
「どうにかならないか?」
フュニもなんだか涙目でこちらを見つめている。
「うーん……。あっ、そうだ!ついて来い、抜け道がある」
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