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ギルドマスターへの面会の許可を取ってコクリの所へ戻ると、案の定コクリは酔った男たちに絡まれていた。
「なぁ姉ちゃん、一緒に飲まねぇか?」
「ほらほら、こっちおいでよ」
コクリは無視を決め込んでいるが、酔ったオッサン達に絡まれてイライラしているようだ。
その証拠に、ギルド内の空気の温度が下がってきた。
「ほら、早く来いって」
そんなことにも気付かないオッサンがしびれを切らしてコクリの腕を掴むと、
「気安く妾に触れるでないわぁっ!」
掴まれた部分から氷柱を生やし、オッサンの手を貫いた。
「ギャアァァァア!?お、俺の手がぁぁぁあ!」
「てめぇこのアマ、何しやが」
いい加減喧しいので全員ボディブローで気絶させ、同時に財布を抜き取る。
「どーどー、落ち着けコクリ。どーどー」
「妾は馬ではないわ!……全く、入ればわかるとはこういうことか。こんな時間に酒に溺れてる輩が強いわけあらぬものな」
「そういうこと。さて、あいつらの財布の中身は、っと」
ひい、ふう、みい……、おっ、合計7万を超えたぞ。
とりあえず全部を1つの財布にまとめ、
「どっせい!」
ブゥン!
窓から思いっきり投げ飛ばした。
「さーて、コクリ、行くぞー」
「了解じゃ。早く行って、早く帰ろうぞ」
コクリを連れてギルドの奥へ歩き、ギルドマスター室へと向かった。
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