夏休み明けのある日

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どう珍しいかと聞かれれば少し返答に困ってしまうのだが……… そうこう考えていると美味しそうな香りが漂ってくる、今日の朝食は和食らしいと勇二は考えながらリビングのドアを開いた。 「おはようございます、兄さん」 リビングに入ると年相応とはいい難い落ち着いた、兄さんと呼ばれることに少し違和感を感じてしまうような声で凛が軽く頭を下げた 早くから両親がいないことで凛の性格は中学生とは思えないほどに大人びている、その事を勇二は少し後悔していた 自分がしっかりしていれば凛は年相応の、元気で活発な女の子だったのではないかと。 「そんなことはないですよ?兄さんには感謝してるんですから」 そう言って凛はコップにお茶を注ぎ席についた 「気になるなら見ればいいじゃないですか、私は間違っても兄さんを嫌ったりしませんから」 凛が自分のことを嫌っていないことくらい勇二はわかっていた 前に一度、凛の魔法を使ったことがあったが恨みや憎悪のようなマイナスの感情は一切無く、代わりにおぞましい量の自分に対する好意を実際に目にしたからである。
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