夏休み明けのある日

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勇二は『日常魔法』を使えない代わりに1人に一つしか持つことのできない『個人魔法』を複数所持できるのだ もちろん制限は色々あるのだが、その能力が魔法の常識を変えたといっても過言ではない。 凛のような完璧超人ですら手に入れることの出来ない力を日常生活すらまともに過ごせない駄目兄貴が持っているのは天才である凛にとってはとんでもない苦痛だっただろう 実際、凛とは何度も衝突した…両親が早くに亡くなって精神的にキツイ時期に努力ではどうしようもない壁が、それが実の兄だったら、自分なら耐えられないと勇二は思う しかし今現在の凛をみればわかるように勇二と凛はある事件をきっかけに1人は絶対に守りたい家族として、もう1人は自分を救ってくれた白馬の王子様としてお互いを認識するようになった 結果、何が言いたいのかと言うと 「兄さん美味しいですか?今日も愛情を沢山込めたので美味しいですよね?」 「う、うん……美味いぞ、愛を感じるよ、ちょっと重いけど」 朝倉凛は重度のブラコンなのである。
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