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もちろん勇二にそんなことする気は無いのだが、出来るので危険と言われれば反論しようがない
なのに誰1人としてこの危険な魔法を制御しようとしない、かと言って腫れ物に触るみたいな対応をされている訳でもない
それが勇二にとっては気味の悪いことだった
「でもいつ何があっても大丈夫なように自分の魔法についてくらいは知りたいからね」
「あら兄さんったら、そんなことしなくても私は一生兄さんのそばにいますよ?ふふっ」
たまに日本語が通じなくなる妹についても調べなければいけないと勇二は思う
「えーと、ほ、ほら凛もうすぐでないと遅刻するぞ?」
時刻は午前8時ジャスト、学生寮であるこの家からならちょうどいい時間だ
「待ってください、今兄さんの使った箸を洗ってますから」
そう言って勇二の箸を当然のように舐めまわしている妹をみて勇二は笑うしかなかった
これが朝倉家の日常、外面は完璧だが一皮向けばただの変態である妹の凛とどこで育て方を間違えたのかと頭を抱える兄の勇二の大切な日常
そんな一日が今日も始まった。
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