あとがき

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最後まで「夢で逢えても」を読んで下さった方、長い間お付き合い下さいまして本当に有難うございました。 この作品のテーマは何だったのかが分かる方は多分いないと思うので、ここで敢えて書きます。それは、「人の数だけ恋愛もある。いろんな恋愛があってもいいんじゃないか?」です。勿論、人を傷つけないようにが大前提ですけど。 この作品というか、読み専だった私が小説を書くきっかけになった出来事があります。それは第一章の中で登場する、インターネット上の恋愛相談を見たことです。あの部分は、実話なんです(注:小説には内容を変えて載せています)。 その相談はとても切実で苦しい恋愛をされている女性からのもので、それを読んで、すっかり私まで辛い気分になりました。 あと丁度時を同じくして、とある漫画にはまっておりました。主役の恋人が亡くなってしまうシーンがあるのですが、そこで私はかなりどっぷりと陰鬱な気分になってしまったのでした。 現実には何も起こっていないにも拘らず、その頃家族にする挨拶までも数日間かなり暗い感じでした。 でもふと、そこまで人の心に踏み込む文章とか創作物ってすごいなぁと感心したんです。そんな風にいつしか自分も誰かに感じさせる側に回れたらと思って、この小説を書き始めました。 まあ人の心に残る文章というのが、そう思った位で書けたら誰も苦労はしないんですけどね(笑)。 私が見た時点で3年以上前の書き込みだったので、インターネットの女性はもうきっと幸せになっているでしょう。 私にきっかけを与えてくれた顔も名前も住所も知らない彼女が、どんな形であれ幸せを掴んでいることを心から願います。 雪乃茉莉(2013.11.23)
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