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平日の起床時間は6時。 洗濯をしながら、樹里のお弁当を作ったり、みんなの朝食を作ったりと慌しい。 6時50分が残り三人の起床時間。といっても、ちゃんと目覚ましをかけているにもかかわらず、子供達は反射的に止めて、二度寝するのが日課。私が起こさなければ、絶対毎朝遅刻だ。 「二人とも、朝ですよー。起きてくださーい!」 第一声は一応優しい。でもそんな口調ではいつも二人はびくともせず、二段ベットで寝息をたてて寝続ける。 「ほらっ、遅刻するよっ。起きて!」 少し大きな声で、発破をかける。するとちょっと寝返りをうったり、顔の筋肉がぴくりっと動いたりする。でも。でも。まだまだ起きる気配はない・・・。 今度は布団をはがしたり、体を少しゆすりながら、さらに大きな声で言ってみる。 「ねえ、ほんとに遅刻するよ!起きて!」 徐々に覚醒してくる二人。 そしてこの辺で大抵どちらかはぬぼっと起きあがるものの、そこからぼーっとしてる時間がまた長い。 自分も子供時代は朝起きるのが大嫌いで、何度も何度も母に起こされた記憶がある。母は働いていたので朝は特に忙しく、すぐにヒステリックな声を上げた。子供の頃はそんな母の言動が全く理解できず、いらいらしないで普通に起こせないのかなぁ・・・などとのんびりを思っていた。勿論、今は母の気持ちが痛いほどわかる。 「ご飯食べる時間がなくなっても知らないよっ」 少しヒステリックな声で二人に言い放ってから、一度キッチンに戻った。
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