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さっきオルガンと名乗った彼女は、またどこかを目指して駆け始めた。
軽い身なりで木々や岩々を跳びうつり、時々やってくる敵軍戦士を蹴散らして、とにかく走った。
そしてオルガンはある一点に来ると立ち止まり息を整えそこを見た。
なんと、そこには
ルシ側と人間側との直接全面対決の戦争が繰り広げられていたのである。
まさに、総力での潰しあい。
オルガン「これがヒエロか」
ヒエロ※
そう言葉にし、オルガンは剣を片手で抜き中へと走っていった。
すると、あと少しで戦争の中に入れるところで誰かとぶつかり転んだ。
?「うっ!……おいねぇちゃん!大丈夫かよ!」
相手はどうやら35歳ほどのオジサン。
短い髪の毛をしている。
オルガン「大丈夫だ気にするな。それよりさっさと逃げろ」
?「逃げろってねぇちゃん…あんたまさかこれからあのヒエロの中心部に入ろうってのか!?」
オルガン「あぁそうだ。俺には時間が無いんだ。退いてくれ!」
オルガンが必死に言うも、目の前のオジサンは動こうとせずにこちらを不思議そうに覗き込む。
?「駄目だ…ねぇちゃん強そうだが、あん中はもう地獄だ。行かないほうがいい。きっと後悔するぞ!!」
オルガン「だから…早く退け!!!!俺にはお前と悠長に話している暇は無いんだ!!」
すると、オジサンは何かを決心したように目付きが変わり、オルガンの方を見て言った。
※人間とルシによるこの戦争の名前
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