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痛いようなドキドキは止まっていた。身体があちこち痛い。
ハルが優しくオレを横たえた。
離さないという様に抱き寄せられて、ため息が出る。
ハルがオレを見ている。
宝物だよっていうように。
オレもそんな風に見ているのかな?
だったらいいなと思う。
心臓の音が小さくなって、ハルを見ていられなくなる。
「寝て?」
優しい声でハルが言って、キスをした。キスをされるとオレの目は閉じてしまって、もう開けることは出来なかった。
優しい指先が痛くないように背中をなぞる。ため息をつきながら、オレは眠りに滑り込んでいった。
神のいない夏
夏休み前
ー完ー
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