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とりあえず手がかりを求めて学校に来てみたが、明かりは見えず、門も閉まっていた。誰かがいそうな気配はない。休日の夜だから、当然といえば当然である。
「誰かひとりくらい先生がいてくれれば良かったんだけど……」
ジョシュは門にもたれかかりながら、悔しげに言う。
それを聞いて、ユールベルはハッとした。
「おじさま……」
「えっ?」
「おじさまに聞けばわかるかもしれない。担任の連絡先くらいなら……」
今でもアンソニーの保護者代理はサイファになっている。学校からの連絡などは彼が受けているはずだ。そう思うと、いてもたってもいられず駆け出した。事情が呑み込めていないジョシュは、よくわからないまま、慌ててユールベルを追って走り出した。
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