告白

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「……え?」  私は自分の耳を疑い、思わず聞き返してしまう。 「だから!……今日、青葉に言うつもり。もう朝のうちにさりげなく呼び出しちゃった」  香奈美はほんの少しだけ声を潜め、恥ずかしそうに耳打ちしてくる。  かける言葉がすぐには見つからなくて、そして顔が強張るのが自分でも分かった。  一点を見つめたままの私には心配そうに香奈美が見てくる。  私はもう耐えきれなくて 「やっぱり保健室に行ってくる」  香奈美の言葉を待つことなく私は逃げるように教室を飛び出してしまった。 .
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