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「あ…うん。それなんだけど、体育館で待ち合わせじゃなくて青葉の教室に迎えに行くから」
珍しく教室に迎えに来るという香奈美を不思議に思い、思わず首をかしげる。
なんでわざわざそんなまどろっこしいことをするのかが理解できない。
「別に迎えに来なくても…」
なんか面倒で香奈美に言うと
「たまにはいいじゃない。……ちゃんと教室で待っててよ!」
なんかよく分からないが断りにくい雰囲気が漂い、俺はその流れで頷いてしまう。
「あれ?杏奈、大丈夫なの?」
香奈美の声に俺はすぐに反応し振り向くと、いつの間にか俺のすぐ後ろにいた杏奈と目があった。
「うん……大丈夫」
目があったはずなのに彼女はすぐに香奈美に目線を移し答える。
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