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｢どうしたんだろう……寝坊でもしたのかな？｣
塀に寄りかかりながら呟き、ため息が漏れる。
寝坊なんてしたことがなかったから―――一生懸命、自分の都合のいい方に考えてしまい自分に気づき、嫌気がさす。
５分過ぎ…10分過ぎ……
それでも青葉は姿を現さず、焦りもピークに達し、堪えきれず電話をしてみようと携帯を開いた瞬間、メール用の着信音が鳴り出す。
突然のことに驚き、携帯を落としそうになりながら確認すると
『ごめん。学校で』
たったこれだけの短い文に胸が苦しくなってしまった。
すごく気になって返信しようとも思ったが、静かに携帯を閉じ、ゆっくりと学校に向かって歩きだす。
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