天空拳

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組み手が終了して、二人は、巨大鏡の前で、上下左右に手足を、繰り出しながら、踊るように舞っている。 (真由美も香さんも、動きが優雅で、うらやましい ……あたしも、 頑張ろう) 亜紀は、二人の動きを目で追っている内に、コクり、コクりと舟を漕いでいた。 『ぽん……』 肩を真由美から、そっと叩かれて、ハッと目覚めて、一瞬キョトンとした表情をしていたが、 「ゴメン……居眠りして」と、 亜紀が、恥ずかしそうに言った。 「うーん、いいのよ……疲れたんでしょう」 香が、微笑みながら、そう言った。 (あたしも、香さんみたいな、素敵なお姉さんが欲しいなぁ……)
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