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「叔父さん、天空拳ってまがい物なんて思っていませんか?」
香が良雄の顔を覗き込むような眼差しでそう言った。
「いゃ、そ、そんな事は……」
ずばり心を読まれた良雄は、ドギマギして言葉を濁した。
「叔父さん。三分間時間をあげます。わたしの身体にタッチした時点で叔父さんの勝ちとします。
ここに100万あります。これを差し上げます」
香が淡々とした口調で呟いた。
「ほ、本当かね。赤子の手を捻(ひね)るより簡単なんだが……」
良雄が訝(いぶか)しげな表情を隠しもせず呟いた。
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