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既にゲーム開始からは一年半もの月日が経っている。
始めこそ皆、これはたちの悪いいたずらで、すぐ現実世界へ戻れると信じたり、すぐに何らかの対処がとられ、ログアウトできると思っていたが、いくら待てどもそんな様子は微塵もない。
自らゲームオーバーになり、ゲームから退場するものもいたが、その後なんの音沙汰もなく、仮想世界からはコンタクトの取り様がないので、どうなったのかもわからない。
やがて皆の間では、これは小説なんかでよく題材にされるゲームオーバーになったら仮想世界だけでなく、現実世界からも退場となるデスゲームではないかと噂され始めた。
しかし、それを確かめる方法は皆無で、一年半経った今、それぞれのプレイヤーは唯一残された方法であるゲームクリアを目指し、日々を過ごしている。
もちろん人間は十人十色な生き物で、全プレイヤーがゲームクリアを必死に目指している訳ではない。俺たちもその例外に含まれるプレイヤーだ。
その証拠に俺たちの国【釣り同好会】の主である俺は草原に寝転がりながらだらだらと過ごし、スピニングとミケという唯一の領民もそれぞれ自由に日々を過ごしている。
もちろんゲーム開始からずっとこうしていた訳ではないが、ここ数ヶ月はそんな生活を繰り返している。
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