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「茶太郎…お前は今あの人と一緒に生きているんだろ?俺と来ちゃ駄目だろ」
何を言ったのか良く分からなかったけど、何となく二人の内どっちかを選ばなきゃいけないんだなっと思い、凄く悲しくなりました。
「どうしたんだアーティー?ほらおいで」
すぐ後ろから僕を呼ぶ声が聞こえて、少し振り返りました。
どっちとも一緒にいたいのは我が儘なのかな?
「そうだ。あの人の所へ行くんだ。また遊びにくるから。なっ?」
また僕の頭を撫でて力強く笑ってくれました。
だから今度はまたすぐ会える気がして、御主人様もそう思ってくれてる気がして、寂しかったけど、辛かったけど、いっぱい尻尾を振りながら顔を舐めました。
「くぅ~ん」
また会えると信じてるから、『さよなら』じゃなくて『またね』って笑いかけました。
「ああ。またな茶太郎!」
御主人様も笑って手を振りながら、僕から離れていきました。
「アーティー」
「クゥ~ン」
悲しくて、御主人様にすり寄ってなきました。
「またきっと遊びに来てくれるよ」
僕の心を慰めてくれる様に、優しく僕を抱きしめて撫でてくれました。
「ワン」
「さぁ戻ろうなアーティー」
「ワン!」
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