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「何故こんな話をと美菜は思っているだろう。
初めてこの独房でお前に会って全身に強烈な電流が走った。
その後、狂おしいほどの懐かしさと感触が唐突に津波のように押し寄せて来た。
そんなお前に無関心を装っていられると思うか?」
北條豊が、美菜を抱き寄せ熱情を込めて呟く。
「あたしも、最初あなたを見た時、この胸のときめきを、押さえる事が……今でも、そう」
美菜が、そう言いながら豊満な胸を押し付けた。
北條豊が美菜の唇に流れて来た涙に、そっと唇を合わせた。
『あぁ……』
唐突に全身の力が消失したみたいに、美菜がもたれ掛かかった。
「おい、美菜……どうしたんだ」
驚愕の表情をした豊が、美菜を揺さぶる。
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