少女の正体

2/11
前へ
/21ページ
次へ
「化け物だ! 空中に浮かんでいるぞ」 前田が怯えたような声を出した。 「あ、あれは悪魔だ!」 小林豊もボソッと呟く。 独房内はメラメラと燃え上がった炎で壁紙は焼かれて、くすんだコンクリートの地肌が露出していた。 少女は空中に浮かんでいた。 少女の背中をメリハリと突き破ってニョッキと出ている羽は空中でユラユラ揺れている。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加