「嬉々迫る不幸自慢」

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僕はゲホゲホと咳き込みながら、 「……い、いや、あの、不幸自慢は僕の勝ちだから……」 人生単位では明らかな負けだけれども。 「ああ、分かっておる……。だから、我の連合に加入させるのは諦める。そして我は貴様の連合に入ろう……。うう、一国の姫がトップに立てないとは、母君と父君に申し訳が立たぬのだが、背に腹は変えられぬ……」 「……だから、そこがおかしい。僕は、連合を組むつまりはない」 「ぬ? 一人で戦うつもりか? じゃが、それは辛いと思」 「そうじゃない、語弊がある。僕は『戦争制度』に参加するつまりはない」 「ええっ!?」 仰け反りながら驚くサキュバスさん。何故そこまで驚かれなくてはいけないんだ。差別か。差別なのか。
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