「嬉々迫る不幸自慢」

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サキュバスさんは信じられないものでも見るような顔で、 「貴様、最後まで勝ち残ったら何が貰えるか聞いておらんかったのか?」 「聞いていた。何でも願いが叶うのだろう」 「そうじゃ! だったら、参加するしかなかろう!? 貴様にも叶えたい夢や野望くらいあるじゃろう!」 息を荒くしながら身を乗り出すサキュバスさん。どことなく色香を感じる。目に毒だ。 「いや、ない」 「ええええええ!?」 サキュバスさんは大げさに驚く。本当にうるさい。近所の迷惑も考えろ。 「おかしいじゃろう! フツー一個や二個くらいあるはずじゃ! 言ってみ? エッチな夢でもいいから一回言ってみ?」 「……口調が怪しくなっているぞ。そしてない。というか、『戦争制度』なんて物騒な催し事に参加してまで叶えたい夢はない」 「おっぱい揉みたいとか? おしりに頬擦りしたいとか? 色んなとこ舐めまわしたいとか? エロイ! エロすぎじゃ貴様!」 「勝手に妄想して勝手に赤面して勝手に僕を悪者にしないでくれるかこの淫乱ピンク」 「い、淫乱じゃないわ! バージンじゃ!」 「…………意気揚々と宣言をするな」 相手をするのが疲れてきた。というか、サキュバスだから淫乱なのは当たり前か。それは仕方ない。
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