自分が通ってる学校じゃない学校の文化祭って、何気に気になるよね

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女子生徒29「女子生徒27、女子生徒28。交代よ」 女子生徒28「お、もうそんな時間かー」 女子生徒27「う、うん……(ソワソワ)」 女子生徒28「……! ……一時間後だって言ったし、男子生徒26君、そろそろ来るんじゃないー?」 女子生徒27「! べ、別にそう言うのじゃ……!」 男子生徒28「女子生徒28」 女子生徒28「おっ! 男子生徒28!」 女子生徒27「……? え、えっと……。この人は……?」 女子生徒28「ん? ……ああ。この人は男子生徒28。さっき言った、私の彼氏だよ!」 男子生徒28「どうも。初めまして」 女子生徒27「あ、ど、どうも……」 女子生徒27(わぁ……。イケメンさんだぁ……。確かに女子生徒28は美人だし、お似合いね……。……でも、やっぱり男子生徒26の方がいいなぁ……) 男子生徒28「……? なにか……?」 女子生徒27「! ああ、ごめんなさいっ! じっと見ちゃって……」 男子生徒28「あ、いえいえ。お気にならさず……(ニコッ)」 女子生徒27(ふぉおお……。なんと言うイケメンスマイル……。でも、やっぱり私は男子生徒26が……) 女子生徒28「むぅっ……!」 女子生徒27「? どうしたの?」 女子生徒28「どうしたもこうしたもないっ! ちょっと、男子生徒28! やたらめったら、女の子に笑顔向けるの止めてくれない!? ただでさえ、イケメンスマイルなんだから、女の子が勘違いしちゃうでしょ!?」 男子生徒28「え? え? 勘違い……って、何を……?」 女子生徒28「しかも、無自覚だし! ほかの女の子が君のこと好きになっちゃったらどうするのっ!」 男子生徒28「! そ、それは困る……! 好きになられても……その気持ちには応えられないし……。ぼ、僕の気持ちはすでに女子生徒28ちゃんにしか向いてないから……」 女子生徒28「っっっっっっ……!!! これを恥ずかしげもなく言うからなぁ……っ!!!」←赤面しつつもニヤつく 男子生徒28「? え、えっと……ダメ……だったかな……?」 女子生徒28「いいよいいよ! 気の済むまで言っちゃって! 私は何回言われても、その度に大満足なので!」 男子生徒28「う、うん……?」 女子生徒28「と言うわけで! 私はこの学園祭をこの人と楽しむので! 私たちを見ても、出来る限り邪魔しないよう、よろしくお願いします!」 女子生徒27「う、うん……」 女子生徒27(……行っちゃったよ……。うーん……。私も男子生徒26待ってるべきかなぁ……) 紅希「あっ!」 女子生徒27「あれ? 桔梗君だ」 紅希「す、すまんっ! 今は何も言わずに匿ってくれっ!」←一年三組の受付台に掛かっていた布に姿を隠す 女子生徒27「えっ? えっ? ど、どゆこと?」 都「はぁ……っ! はぁ……っ! くそっ! どこ行った……っ?」 女子生徒27「あ、里島さん」 都「あっ!ごめん! 女子生徒27さん。紅希君、見なかった!?」 女子生徒27「え? 桔梗君ならここに……」←受付台に掛かっていた布を捲る 紅希「嘘だろっ!?」 都「っ! こんなとこに……!」 紅希「くっ……!」←逃げようとする 都「もう逃がさないっ! (ガッ!)」←しかし、そんな彼の手首をガッシリホールド! 紅希「くっ……! ここまでか……!」 都「……場所を移しましょうか……。ここじゃあ……なんだから……」←周りをキョロキョロ 紅希「…………………………………はい」 紅希(なんてな! 隙を見て逃げ出してやるぜ!) 都「……ああ、そうそう。逃げ出そうなんて、思わないことね。逃げたら……蓮司さんにお願いして、あんたの恥ずかしい写真、校内にバラまくから……」←わるーいお顔 紅希「ははは。そんなことする訳ないじゃないか」 紅希(くそっ……! 読まれてた……っ!) 都「……よろしい。そうね……。三階の空き教室に行きましょうか。あそこは文化祭の出し物をやってないし、基本的に静かだわ」 紅希「…………ハイ、ワカリマシタ」
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