second night

7/28
前へ
/79ページ
次へ
【ヒナタside】 あのまま、僕は暁に捕まって教室に戻った。結局、夜ご飯もあまり食べれないまま。 「はあ…お腹すいた…」 「あの純血種が来たからな」 「あのって…僕の兄様だよ?」 「兄様……ねぇ。向こうはどう思ってるか分かってんのか…」 「え?」 「………何でもねえよ」 変な暁。この時僕は暁がどんな顔で、そんな事を言ったのか、気付かずにいた。 「あ、あの!玖華白様!」 「…ん?何かな?」 突然クラスの子に話しかけられて驚いた僕は反応が遅くなった。話しかけて来た子は数人いて、皆可愛らしい部類に入るような子だった。 「これ、僕達が作ったんです!」 そう言って渡されたのは、紙袋に入っているクッキーだった。 「良かったら…その、食べて欲しいんですが…」 「あぁ…ありがとう。頂くよ」 そうニッコリ笑って返せば、その子達は顔を赤くして「ありがとうございます!」とだけ言って去って行った。 どうして顔が赤かったんだろう。風邪かな? 「というか、暁が居るのによく来れたねあの子達。」 「つか受けとんなよ。」 「どうして?折角くれたのに」 「お前な…立場分かってるのか?」 暁が真剣な顔でそう言ってきた。立場?それは純血種としての?それとも…人間としての? 「…分かってるよ。僕がこうやって普通に過ごせてるのも…玖華白家あってのものだし。」 「……悪かった。……ヒナタ」 「え……んっ」 名前を呼ばれ暁の方を向いたら、突然、触れるだけのキスをされた。 クラス中目が点になっている。うん…僕もびっくりしてる。 てゆうかね、暁もかなりの美形なんだよ。それが今目の前にあるっていうのは心臓に悪い…。 「……ぷはっ……あ、暁!?」 「…ん、ご馳走様」 と、舌をペロと出す仕草は、凄いエロ過ぎた。 「いや…ヒナタだって言えない事くらいあるよなって思って…」 「暁……」 でも、それとキスにどうやって繋がるのかな? .
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

269人が本棚に入れています
本棚に追加