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彼?彼女?まあどっちでもいいや。
その子の顔は緑
腕も緑
足も緑
というか全部緑
制服は着てない。これでは男か女かわからない
だが、これだけは言える
「非常口・・・!?」
と、私は目を見開いて呟いた
「ん?やぁ、君が普通奈美子君か」
声が男でも女でもいそうな声だよ・・・本当に性別が判断できない
と考えている場合じゃない。非常口が立ち上がって近付いてきている
「私の名前は非常走(ひじょう はしる)。よろしく」
非常さんは私に手(?)を差し出した。どうやら握手を求めているようだ
「ふ、普通奈美子です」
私は、その握手を受け入れた
うわ、なんか微妙な感触
なんて言ったらいいかしら?冷たくもなければ温かくもない
体温を感じないけど、でも冷たくない。いまいちわからない感触
「よかった、奈美子君とは仲良くやっていけそうだ」
と言って微笑む非常さん。いや、微笑んでいるのかわからないけど
「わ、私もですよ非常さん。というか、名前「はしる」って言うんですね」
「あ、敬語はやめてくれ。タメで話してもらって構わない」
「うん、わかった」
何だろう、この非常口。すごく社交性がある・・・
「私も、君付けじゃなくて、ちゃん付けで呼んでもいいだろうか?女性に君はおかしいからね」
「別にいいよ。よろしくね非常さん」
「よろしく頼むよ奈美子ちゃん」
と、自己紹介を済ませたところで、チャイムが鳴った
「おっと、チャイムが鳴ったようだ。席に着こう」
「わかった」
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