第二章

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「あーぁ。なんでこんな事になったんだろ」 理央は上を向いて今朝のことを思い出す。 ☆ ★ ☆ 「なー面白いことしねぇ?」 そう言い放ったのは鉄也。 鉄也の発言はいつも突拍子もないもの。 何を言うかわからないから俺はいつもびくびくしてるのに2人は面白そうに鉄也に視線を向ける。 「おっ」 「なにするの~?」 鉄也は2人のイイ反応にニヤニヤしながら身体を起こして今回の企画説明をする。 説明といっても一瞬で終わるほどの短いもの。 「じゃんけんで負けた奴は一日女装して街を探検」 「「面白そう」」 乗った。 一瞬で2人は乗った。 こうなった3人は止められない。 ノリにノッた2人は、ここぞとばかりにルールを付け足す。 ・女装で一日街を探検 ・服は脱がない ・18時まで帰ってこない 結局決まったルールはこれだけ。 俺は自分が負けたときのために厳しいルールは作りたくなかったから何も言えなかった。 それを言うと3人はそろって 「自分が負けるなんて考えたことねぇ」 「自分が負けるなんて考えたことないね~」 「自分が負けるなんて考えたことないな」 って。 それから嵐のようにじゃんけんが始まって、負けて、女装して今、、に至る。
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