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何度重ね合っても飽きる事のない
千夏の肌は更に俺を狂わせる。
「ユキ…くん…」
熱に犯された瞳が
俺を見上げながら
白い腕を伸ばして絡めて来れば
すでに千夏を欲している俺が
堪えきれなくなって。
次第に大きくなって行く
千夏の吐息を唇で塞ぎ込んで
心も躰も重ね合う事が出来た
この瞬間に、とてつもない
幸福感を感じていた。
窓の外にはふわりふわりと
舞い始めた白い雪。
空が白み始めるまで
繋がり合った俺と千夏は
無言のままそれを見つめる。
「前島課長になんて言おう…」
ポツリと呟いた千夏に
俺はその背中を包み込みながら
耳元で囁く。
「ありのままを言えばいい。
まぁ俺の立場上、
あまりあからさまな事は出来ないけど
橋本の思いも無駄にしないためにも
きちんと付き合う事になったって
言えばいいんじゃないかな」
「だよね。
部長が会社に内緒で
貸し切り風呂使ったとか
さすがにマズイもんね」
笑いながら言った千夏の鼻を
キュッとつまんでやる。
ま、それはフロントに念を押して
別会計にしてもらったし
会社にはバレないだろけど。
もしもバレたとしても
逆に千夏に寄って来る
男避けになるからいいか、
なんて思いながら小さく笑った。
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