就職先は異世界です

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「とっとと起きてください。いや、起きなさい。」 「イエッサー!!」 顔面を踏みつけられた傷みに悶えながらもシュバッ!!と体勢を立て直し正座する俺。 人、いやヘタレってね…痛みを与えられた相手に本能的に服従するもんなんだよ。 某兵長も言ってたし。 「貴方は現在の状態を把握してますか?」 「えっと…とりあえず今いる所は俺は知らない。それにもしかしたらここは日本でも地球でもないと思う。」 理由?空気が澄みすぎてるんだよ。都会育ち嘗めんな。 「それだけ予想されているなら結構です。これから貴方が受け取った力の説明をします。」 受け取った…力? 「貴方は神より力を授かりました。異世界のヒーローとして。」 お、俺がヒーローだって!?冗談じゃない。第一ヘタレな俺はヒーローなんかよりエンディングテロップで出てくる村人Aのほうが適役だ。 「知らない…? …ハァ…あの方は…また遊びで…」 俺の表情を読み取ったのか目の前の美少女は眉間に手をやり半ば呆れていた。 「…では説明します。 私の名前はファウナー・リベット。天界の神々が所有する情報インターフェース…貴方の世界で言うとアンドロイドと同じ認識で結構です。 私は異世界からこの世界との適合性の高い人間から無作為に選ばれた方のサポートを担うためにいます。」 アンドロイドだと…!? そして異世界!? 「…聞いていますか?一宮一人。」 「…え!?あ、はい。」 「そうですか。で、貴方にはこの世界のヒーローとして生きていただきます。」 ちょっと待とうか!!なんか一番重要な場面が抜け落ちてる。
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