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強い力で抱きしめられ、木の床の上に引き上げられた。 苦しかった… ごほっごほっと咳を繰り返す私の上で男の人たちが話す声が聞こえた。 でも何言ってるのか解らない… 床の上でへたり込んでる私の横で、同じようにずぶ濡れな男性が立ち上がる気配がした。 この人が助けてくれたの…? その男性にお礼を言おうと顔をあげると、紺色の長い髪の毛が見えた。 えっ……髪の毛の色が……紺色って…… 驚いて、周りを見てみると金色やら赤色の髪の毛の男性が話し合ってる姿が見えた。 美容系の専門学校生……? っていう雰囲気でもなく、大人の男性たちの間を毛布をもった茶髪の男性が割ってみさきに近付いてきた。 毛布を掛けてくれる。 お日さまの匂いのする毛布は暖かくて、体が冷えていてさっきまで溺れた事がすごく怖くなった。 ぶるっと体を震わすと、心配そうな茶髪の男性と目が合った。
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